浅野総合法律事務所:お問い合わせ

自筆証書遺言(自分で作る遺言)の簡単な書き方、文例

遺言は自分で作ってよいのですか?

遺言には、大きくわけて、普通方式の遺言と、特別方式の遺言の2種類があります。

そして、普通方式の遺言には、「自筆証書遺言」、「公正証書遺言」、「秘密証書遺言」の3種類があります。特別方式の遺言は、普通方式の遺言が作成できないような特別な状況の際に、遺言を残すために決められた遺言で、死亡危急者の遺言、船舶遭難者の遺言、在船者の遺言、伝染病隔離者の遺言の4種類があります。

専門家がもっともお勧めするのは、証拠としても残りやすく、無効となりにくい「公正証書遺言」です。というのも、遺言を残してもその有効性が争いとなるなど、トラブルとなる可能性を完全になくすことはできないことから、できる限りきちんとした遺言を残すべきであると考えるからです。

とはいえ、内容を秘密にしておきたいとか、専門家に頼みたくないなど、様々な需要から、自分で遺言を作成される方もおり、その場合「自筆証書遺言」としての要件を満たす必要があります。

つまり、自分で遺言を作成することは可能ではあるものの、「自筆証書遺言」としての要件を満たさない場合には、後に無効として争われる可能性があるということです。



自筆証書遺言のポイント1「すべて自筆で記載すること」

「自筆証書遺言」は、その名の通り、「自筆」で作成する遺言のことをいい、全文を自筆で記載しなければ無効となってしまう可能性が高くなります。

たとえば、遺言書の一部をパソコン等で作成し、残部を手書きで作成した場合には、その遺言書は、自筆証書遺言としては有効性を失ってしまいます。

また「自筆」とは、遺言書を作成する人の手書きであることを意味しており、パソコン等で作成する場合はもちろん、他人が代筆する場合や、介助者が手を添えて書くといった場合にも遺言書が無効となる可能性があります。

ただし、「手書き」とはいっても、手が不自由で遺言書が作成できないといった方の場合に、足や口を使用して遺言書を作成することは許されると考えられています。

なお、法律上は遺言書を作成する際の用具についてはルールはないものの、改ざん、破棄などを避けるため、破れにくい丈夫な紙と、ボールペン・サインペンなど消すことができない筆記用具で作成するようにしましょう。



自筆証書遺言のポイント2「自筆で署名・押印を行うこと」

自筆証書遺言は、全文を自筆で書くことが要求されると説明しましたが、末尾の署名についても同様に、自筆で行う必要があります。自筆証書遺言を作成する場合には、遺言書の末尾に自筆で、記載日、住所、氏名を記載しましょう。

署名の末尾には、押印を行います。この際、実印で行わなければならないというルールはないものの、実印で行い、さらに印鑑証明書を添付すれば、自筆証書遺言が作成者の意思で作成されたことを明確に立証する手助けとなります。

偽造、改ざんや、後に争いとなった場合に有効性を否定されるなどの問題とならないよう、実印を押印し、添付書類として印鑑証明書を準備するのがよいでしょう。

また、複数枚にわたる場合には、一体として一部の自筆証書遺言であることが明確になるよう、ページの境目ごとに契印を押すとよいでしょう。



自筆証書遺言のポイント3「作成年月日を記載すること」

自筆証書遺言には、作成年月日を記載することが有効要件とされています。したがって、作成年月日の記載がなく、いつ作成されたのかが明らかでない自筆証書遺言は、原則として無効となります。

自筆証書遺言に作成年月日の記載が要求されるのは、次の2つの理由によるものです。

・ 複数の遺言が作成された場合、後の遺言が先の遺言に優先するため、複数の遺言の前後関係を明らかにする必要があること

・ 遺言を作成した時点の、被相続人の遺言作成能力が争われた場合に、証明すべき遺言作成能力の基準時を示すこと

この作成年月日記載の趣旨に合致するためには、「年」「月」「日」のすべてが客観的に誰の目にもわかるように記載すべきです。たとえば「●月吉日」といった記載ですと、具体的な日にちの特定が困難であるため不十分であり、「●年●月●日」といった記載に改めるべきです。



自筆証書遺言のポイント4「後でトラブルの原因となる遺言書を作成しないこと」

自筆証書遺言を折角作成したとしても、その記載された財産の分配方法が不明確であるがために、かえって遺言書を原因としてトラブルが激化するといったケースがあります。

このようなトラブルを避けるために、次の点に気を付け、誰の目にも明らかにわかる遺言書を作成しましょう。

・ 財産の特定を明らかにすること

預金口座であれば、金融機関名、支店名、口座の種類、口座番号、口座名義をすべて特定し、不動産であれば登記簿に記載された情報をもとに特定をすべきです。

・ 誰に帰属させるのかを明らかにすること

特定した財産について、それぞれ誰に帰属するのかを明らかにしましょう。

また、遺言書に記載していない財産が存在し、その帰属を原因としてトラブルとなることが想定される場合には、特定しなかった財産について「残りすべて」という形で相続させることもできます。

Pocket

お問い合わせContact

お問合わせフォームにご相談内容をご記入の上,お申込みください。
後日,弁護士よりご連絡差し上げます。
※ご入力いただいた個人情報は,お問合せに対応する目的の範囲内でのみ利用いたします。
※電話,メール,お問合せフォームによる相談は受け付けておりませんので,ご了承ください。

相談者氏名(必須)
フリガナ(必須)
電話番号(必須)
住所
ご希望の連絡手段
ご希望の連絡時間
お問合せ内容